2017年08月09日
国際バカロレアで躍進のアオバジャパン・インターナショナルスクールは、大前研一代表の株式会社ビジネス・ブレークスルー(以下、BBT)が運営しています。BBTは、1歳から大学院まで「グローバルリーダの育成」をミッションとする唯一の上場企業です。今回、同社の代表取締役副社長にも就任された柴田理事長のインタビューです。
国際バカロレア教育で乳幼児から高等部まで一貫して推進するアオバジャパン・インターナショナルスクールは、大前研一代表の株式会社ビジネス・ブレークスルー(以下、BBT)が運営しています。
上場企業として「世界で活躍できるグローバルリーダーの育成」として、0歳から大学院まで運営する唯一の企業です。
今回、編集部は、アオバジャパン・インターナショナルスクールの理事長であり、BBTの代表取締役副社長に就任した柴田巌氏に独占インタビューをお願いしました。
インタビューは前半で、アオバジャパングループの展開、学びについてお伺いし、後半では教育を取り巻く状況から国際教育についてお伺いしました。
▼インタビュー前半はこちらをご一読ください。
【独占インタビュー】アオバジャパン・インターナショナルスクール 柴田巌理事長
http://istimes.net/articles/972国際バカロレアで躍進のアオバジャパン・インターナショナルスクールは、大前研一代表の株式会社ビジネス・ブレークスルー(以下、BBT)が運営しています。BBTは、1歳から大学院まで「世界で活躍できるグローバルリーダーの育成」をする唯一の上場企業です。今回、同社の代表取締役副社長にも就任した柴田理事長の独占インタビューです。
村田:御校は、JCQ、サマーヒル、アオババイリンガルプリと幼児教育分野の拠点を増やしています。世間では保育園と幼稚園の壁が幼児教育の壁と指摘する声もあるようですが。
柴田:現在の幼児教育では「保育」と「幼児教育」が別々に考えられているのが実態だと思います。
本来は1歳から5歳までの一貫した幼児教育が理想ですが、日本の現状は必ずしもそうなってはいません。今は教育そのものというよりは待機児童問題、保育の受け入れ人数の方に注目が集まっていると言えるでしょう。
柴田:しかし、本当は1歳から6歳前後のこの5年間にどういう教育をしてあげるのか。
そういった視点で、本当にこの時期に必要な教育を考えてあげることで、その後の成長に大きな差が出ると考えています。幼児教育とは、人格が形成される前の最も大切な時期の教育だと思います。
ほぼ真っ白な子どもたちに適切なフレームワーク、思考や体験をさせてあげることができるという意味からも、しっかりとしたカリキュラム、子どもの自主性を引き出すサポート、バイリンガル環境など、適切で質の高い教育を一貫して提供してあげることが大切だと考えています。
柴田: 3歳ぐらいから探究型の教育が実施できますが、その時に複数の言語で探究できるようになるためには1歳ぐらいから第二言語に慣れ親しんでいる必要があります。
3歳になる頃には日本語でも英語でも探究できる下地が作られた状態になっていて初めて両言語での探究型学習が可能となるのです。
柴田:今後、日本の幼稚園も英語の授業にさらに取り組んでいくと考えています。
しかし、全生徒に本当に一定の水準のコミュニケーションができるレベルの第二言語の習得を、教育機関として教育の結果を保証できるようなカリキュラムにしていけるか。普段の授業に英語のカリキュラムをしっかりと組み込み、生徒の習熟度別に実施し、読む、書く、話す、聞くの英語四技能の教育を保証するとなると幼稚園にとって高いチャレンジだと思います。
村田:学習指導要領が改定されますが、インターナショナルスクールはカリキュラムもそれぞれ違います。それは、教育の質保証と関係があるのでしょうか?
柴田:実は、日本の学校にとって、カリキュラム自体は日本の文科省が定めた学習指導要領しかありません。
そして、定められた設置基準を物理的に満たした施設で、文科省が与える教員資格を持った先生が、文科省が認定した検定教科書を使って教えるということをもって質を保証しているのです。
実質的には個人や学校には、カリキュラムの選択肢は無いということになります。
柴田:生徒の立場では、Aという学校に行くか、Bという学校に行くか。
先生の立場では、Aという教科書を使うか、Bという教科書を使うかという選択肢はありますが、これらは全て同じカリキュラムの中での選択です。しかし、世界にはオランダやフィンランドのように学校が自由にカリキュラムを選べる国もあります。学校の中でもIBというカリキュラムを取り入れたり、他のカリキュラムを取り入れたりということも実際に起こっています。
日本の学校でも、保護者または生徒個人の教育方針によってカリキュラムを選択できても良いと思います。
柴田:そういった意味でインターナショナルスクールのような学校の存在意義があると思っています。
私たちには、フリーにカリキュラムを設計できる自由度があります。
私たちは子どもたちにとって良いと思うカリキュラムを自分たちで判断して導入し、自分たちのリスクでそれを使って教育を行い、自分たちの責任で教育の質を評価して改善しています。
それをする義務があり、それをする自由があるというのが、私たちアオバの立ち位置です。
柴田:日本では、「どの大学に進学するのか」ということを教育のゴールに設定しがちだと思います。
そのようなマインドセットが残り続ける限り、また日本の大学や大学院の受験の仕方や選考プロセスが変わらない限り、その下の小中高はあまり変わらないと考えています。
私たちは「大学に進学すること」だけが教育のエンドゴールではないと考えています。
高校生ぐらいから起業して社長になっても、在学中芸能活動をしても、プロスポーツを目指してもいい。もちろん、芸術家になってもいい。
生徒が選ぶ選択肢を増やしていきたいと考えています。
例えば、世界で活躍している日本人は、従来の教育の外側で学んできた人が多いと思います。
スキーのジャンプの高梨沙羅さんなどが代表的です。(編集部:追記 インター卒業生の例としてアオバジャパンに通学した宇多田ヒカル、西町インターナショナルスクールからアメリカンスクール・イン・ジャパンを卒業したMITメディアラボ所長の伊藤穰一、アメリカンスクール・イン・ジャパンからICUで学んだソニーの平井CEOなどが代表的です。)
柴田:したがって、従来の教育の外にも選択肢があることを保護者はじめ多くの人が考えるようになってくると、教育のあり方や求められるものは随分変わるとは思います。
アオバをはじめとする私たちが運営する学校のキャンパスで学び生活する子どもたちには日本の大学にトライしてもいいし、世界の大学にトライしてもいい、人生の中で自分が一生やりたいことが見つかるのであれば、大学に行かなくてもいい、というフレームワークの中での選択肢を与えることのできる教育を提供していきたいと思っています。
村田:インターナショナルスクールに通わせている家庭も、従来の外資系企業の駐在員よりも多様になってきました。社会の変化と学校教育の変化はどのようにリンクしていくのでしょうか?
柴田:日本の国内にいてもいろんな国の人が住み働くようになっています。
すでに飲食店やコンビニエンスストアに行っても日本人だけで運営されているお店のほうが少なくなっているのではないでしょうか。今後、日本国内においてもグローバル化、ディジャパナイゼーションが進んでいくことは間違いないと思います。
柴田:社会も必然的にそれに伴って変わっていくでしょう。
また、学校教育も変わる必要が出てきます。実際に、アオバの近くにある公立高校では、生徒の3割前後が外国籍の生徒だとういうことです。
私たちは、インターナショナルスクールとして、社会の変化は当然取り込んでいく必要がありますし、それはインターナショナルスクールだけでなく日本の学校も同じだと思います。
訪日客が増え、2020年の東京オリンピックに向けて、浅草の商店街などでも英語が普通に飛び交うようになってきています。やはり変わっていかないといけないと考えています。
柴田:学校や教育はビジネスと違い、ある日突然、全部を一気に変えるというわけにはいきません。
例えば、強烈なリーダーシップを持ち決断力がある校長が来て、「明日からカリキュラムを全部変えて、100%英語で教える学校にします」と言ったとしても実現する可能性は極めて低い。
教育は、変わろうとしても何年もかけてひとつひとつ変えていくことしかできないし、
教育というものは、本来そうあるべきものだと考えています。
柴田:しかし、それでも社会が変化していくスピードの速さと学校が自ら教育を変えていくスピードの速さが大きくなる学校は、厳しい時代を迎えると思います。
私たちは、子どもたちが大人になる20数年後の社会を見据え、その中で必要とされる能力、グローバル社会で生き抜く力を身に付けてもらえるような教育を追求し続けます。
そのような中で、多様な選択肢の中から自分にとって必要な道を選び、自らの手で幸せな人生を作っていける、そういった卒業生を輩出していきたいと思っています。
村田:本日は、ありがとうございました。
アオバジャパン・インターナショナルスクール
URL:http://www.japaninternationalschool.com/ja
コース 幼・小・中・高
各認定 CIS,NEASC,IB-PYP,MYP,DP
サマーキャンプ、放課後プログラムあり
【光が丘キャンパス 】
〒179-0072 東京都練馬区光が丘7-5-1
教育課程:幼稚部・小学部・中学部・高等部
受付時間:午前8:30~午後5:30
電話番号: 03-6904-3102
FAX番号: 03-5997-0091
【目黒キャンパス】
〒153-0042東京都目黒区青葉台2-11-5
教育課程:保育・幼稚部 1歳~6歳
受付時間:午前8:30~午後4:30
電話番号: 03-5428-4488
FAX番号: 03-5456-1800
【独占インタビュー】アオバジャパン・インターナショナルスクール 柴田巌理事長
http://istimes.net/articles/972国際バカロレアで躍進のアオバジャパン・インターナショナルスクールは、大前研一代表の株式会社ビジネス・ブレークスルー(以下、BBT)が運営しています。BBTは、1歳から大学院まで「世界で活躍できるグローバルリーダーの育成」をする唯一の上場企業です。今回、同社の代表取締役副社長にも就任した柴田理事長の独占インタビューです。
日本初、英語・日本語で国際バカロレアのPYP認定を取得!JCQ バイリンガル幼児園(晴海、芝浦キャンパス)
http://istimes.net/articles/892JCQ バイリンガル幼児園(晴海、芝浦キャンパス) は、バイリンガル教育や探究型学習を重視しています。国際バカロレア一貫校のアオバジャパン・インターナショナルスクールも株式会社BBTのグループです。
国際バカロレアを日本語と英語で実施するPYPの候補校JCQ幼児園で未来が見える?中央区晴海にあるJCQ幼児園は、アオバジャパン・インターナショナルスクールを運営する株式会社BBTが運営しています。国際バカロレア教育でグローバルに活躍できる人材を育てる同社のバイリンガル幼児園を見学させてもらいました。
1976年に設立されたアオバジャパン・インターナショナルスクールは、東京の練馬区光が丘と目黒区青葉台にキャンパスを持つ、幼稚園から小学校、中学校、高校までの一貫校です。2013年に大前研一氏が代表を務める株式会社BBTが運営をはじめてから3年でIB校一貫校になりました。
この記事の記者
インターナショナルスクールタイムズの編集長として、執筆しながら国際教育評論家として、NHK、日本経済新聞やフジテレビ ホンマでっかTV、東洋経済、プレジデント、日本テレビ、TOKYO FMなど各メディアにコメント及びインタビューが掲載されています。
プリスクールの元経営者であり、都内の幼小中の教育課程のあるインターナショナルスクールの共同オーナーの一人です。
国際バカロレア候補校のインターナショナルスクールの共同オーナーのため国際バカロレアの教員向けPYPの研修を修了しています。