2022年10月06日
国際バカロレア認定校の兵庫県神戸市にあるカナディアン・アカデミー。 国際バカロレアでは正解のない「探究学習」を通して「学び方」を学びます。 では、「学び方」を学ぶ日本語の授業とは、どのような授業でしょうか?
兵庫県神戸市にあるカナディアン・アカデミーは、男女共学で幼稚部から高等部の生徒が学ぶインターナショナルスクールです。
海外駐在員のご家族、海外からの日本人帰国生も多いため、20名程度の寮も用意されています。
創立100年以上の歴史を持ち、カリキュラムの軸に国際バカロレアを導入しているスクールです。
IB(国際バカロレア)の日本語の授業は、教えていてとても充実感があります。
言葉そのものを身につけるだけではなく、自分に合った学び方を見つけることをコンセプトにしているからです。
そう話すのは、カナディアン・アカデミーで日本語教諭として勤務する米倉先生。
「学び方」を学ぶ日本語の授業とは、どのような授業なのでしょうか?
私たちの日本語の授業は、いわゆる”国語”の授業とは全く違っています。
決まった答えのない探求学習が中心で、自分が疑問に思ったことを調べて発表したり、自分のアイデアを相手にわかりやすく伝えるにはどう表現したら良いかを考えたりすることを重視しています。
そうすることで日本語そのものが学べると同時に、思考力や表現力を伸ばすことができます。
カナディアン・アカデミーでは、ほぼ毎日45分間の日本語レッスンをおこなっています。
日本語のネイティブスピーカーから日本語に触れるのが全く初めてという生徒まで、それぞれの習熟度に合わせて日本語が学べるよう、小学部ではクラスを3つのグループに分けています。
ネイティブスピーカーのグループでは、母語で知的好奇心を育てることを目標とした授業がおこなわれています。
例えば、小学部4年生のネイティブクラスでは、鉛筆や石鹸などの身近なものを取り上げて "それを見たことがない人にどのような言葉で説明したら上手に伝わるか?"を話し合いました。
あらかじめ決められた正解がないため、生徒たちは楽しそうに自分のアイデアを発表していました。
発表の方法については、ポスターを作ったりスピーチをしたりと一人ひとりが自分に合った方法を選びました。
中学部・高等部に進むと、ネイティブ向け日本語クラスでは文学作品の分析をしたり論理的な文章の書き方を練習したりと、内容は高度になります。
「勉強」としての読み書きだけではなく、社会の中で主体的に日本語を使いこなせるようになることを重視しています。
様々な文化的背景を持った生徒が集うインターナショナルスクールとして、カナディアン・アカデミーでは日本文化の理解にも力を入れています。
9月の敬老の日には、おじいさん・おばあさんに日頃の感謝を伝える手紙を書くという取り組みをおこないました。
また、お正月には餅つきや書き初めをしたり、節分には豆まきをしたりと、季節の行事を通して生徒たちが日本の文化と言語に親しめるよう工夫しています。
「母語で考えを構築する力をつけることが、最終的には英語を含めたさまざまな力を伸ばすことにも繋がります。」
そう米倉先生が話すように、カナディアン・アカデミーでは母語の重要性を理解し、母語としての日本語を学ぶことによって生徒一人ひとりが自立した学習者になれるようサポートしています。
お子さまの学校選びにあたって、それぞれの学校でどのような日本語の授業がおこなわれているかをチェックされてみるのも良いのではないでしょうか?
Canadian Academy
兵庫県神戸市東灘区向洋町中4-1