世界の注目を集める北朝鮮
編集部は「インターナショナルスクールがどのような国にあるのか?」を調べてきました。
▼「あの国にインターナショナルスクールはあるのか?」シリーズではブーダンなどを取り上げています。
あの国にインターナショナルスクールはあるか?旅に出たくなっちゃうシリーズ1
http://istimes.net/articles/929あの国やこの国にインターナショナルスクールはあるのか?そんな素朴な疑問からちょっと旅に出たくなっちゃうシリーズの第1回目。今回、取り上げる「幸せの国」、「天国に一番近い島、「世界で一番大きな島国」にインターナショナルスクールはあるのか?
今回、世界の注目を集める北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)にインターナショナルスクールがあるのか?
また、北朝鮮のインターナショナルスクール事情を調べてみました。
北朝鮮にインターナショナルスクールはあるのか?
インターナショナルスクールは、外国人生徒が学べるように赴任後を考慮して、カリキュラムなどを考えられています。
今回、北朝鮮にインターナショナルスクールがあるのかを調べるためにインターネットで検索をかけました。
しかし、英語表記で北朝鮮にあるインターナショナルスクールは検索されませんでした。
北朝鮮政府の公式ホームページには、「教育制度」の記載はありますが、インターナショナルスクールについては掲載されていませんでした。
そこで、編集部は入手できるデータとして、インターナショナルスクールの代表的なカリキュラムである国際バカロレア機構のデータを分析しました。
国際バカロレアは、インターナショナルスクールで採用されている国際教育カリキュラムのため、国際バカロレアの認定校があるのか?が一つの指数となります。
早速、編集部は国際バカロレア機構のスクール検索から調べてみました。
国際バカロレア機構では、認定された学校が検索できるようになっています。
早速、国際バカロレアのアジア太平洋地域で検索をかけてみます。
地域は、4つから選べるようになっています。
全地域、アフリカ・ヨーロッパ・中東地域、アメリカ地域、アジア太平洋地域です。
地域の次に国を選ぶと国際バカロレア機構に認定される学校が一覧として掲載されています。
参考までに、日本で検索すると現在は、46校が結果に出てきます。
広島のAICJ中高、東京のアオバジャパンインターナショナルスクール、神戸のカネディアン・アカデミー、東京のカナディアン・インターナショナルスクールなどがアルファベット順に掲載されています。
国際バカロレア機構の認定校一覧で同国の公称の英語表記の「Democratic People's Republic of Korea」を検索してみます。
国際バカロレア認定校があると同国の英語表記は、「Democratic People's Republic of Korea」のため中国(China)とグァム(Guam)の間に表示される。
現在、北朝鮮に国際バカロレア認定校がないことが判明しました。
しかし、イギリス系やフランス系などのカリキュラムを採用している国際教育系のスクールがある可能性があります。
しかし、外交関係が絞られていることもあり、現在のところ北朝鮮にインターナショナルスクールがあると考えるのは、難しいと考えられます。
国際バカロレアで学ぶ北朝鮮の生徒はいるのか?
次に編集部が関心を持ったのは、国際バカロレアで学んでいる北朝鮮の生徒はいるのだろうか?ということ。
国際バカロレア機構は、DPの試験データなどを公式ホームページで公開しているため、早速、編集部は統計データを分析することにしました。
国際バカロレア機構のFacts and figuresのページには、統計情報が掲載されています。
編集部は、年に2回開催されているDP試験の統計情報が掲載されている"statistical bulletin"を調査しました。
(現在、入手できる最新版である2016年度からデータを採取しました)
アルファベット順に掲載される国際バカロレア認定校がある国の表示でも北朝鮮に国際バカロレア認定校がある場合、ケニアと韓国の間に表示されます。
しかし、欄がありません。
国際バカロレアのDPで学んでいる生徒はいるのでしょうか?
調査を進めるとやや驚きの人数が出てきました。
それがこちら。
2016年5月のDP試験のデータには驚きの数字が。
国際バカロレア機構の2016年5月のDP試験の統計調査によると北朝鮮籍の53名が国際バカロレア認定校で学んでいます。
ちなみに日本人は761名、中国人は3079名、韓国人は1954名と表示されています。
正確に書くならば、世界の国際バカロレア認定校のDPコースでDP試験を受けた北朝鮮籍の生徒の数と言えます。
北朝鮮籍の生徒は、どこのスクールで学んでいるのか?
ここで疑問なのが、56名の北朝鮮籍の生徒は、国内に国際バカロレアの認定校がないため外国で学んでいることになります。
では、どこの国の国際バカロレア認定校で北朝鮮籍の生徒は、学んでいるのか?
そして、どのような生徒が国際バカロレアで学んでいるのか?
残念ながら、さらに詳しい情報を編集部は入手できませんでした。
しかし、編集部が推測するには北朝鮮籍の生徒は、国境を接する中国やロシアの国際バカロレア認定校や外交関係のあるイギリス、スイス、シンガポール、タイなどで学んでいると考えられます。
まとめ
編集部の調査では、北朝鮮には現在のところインターナショナルスクールは確認されていません。
しかし、国際バカロレアで学ぶ北朝鮮籍の生徒がいることがわかりました。
■こちらも参考にしたいですね。
アメリカの教育者であるDr. Patricia Fiorielloは「国際バカロレアのDPで学ぶ12のメリット」として公開しています。そこで、国際バカロレアのDPを習得した著名人と照らし合わせてみました。政治家から王室、女優から宇宙飛行士と幅広く活躍しています。「国際バカロレアとは」と思った方は一読してくださいね。
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インターナショナルスクールタイムズの編集長として、執筆しながら国際教育評論家として、NHK、日本経済新聞やフジテレビ ホンマでっかTV、東洋経済、プレジデント、日本テレビ、TOKYO FMなど各メディアにコメント及びインタビューが掲載されています。
プリスクールの元経営者であり、都内の幼小中の教育課程のあるインターナショナルスクールの共同オーナーの一人です。
国際バカロレア候補校のインターナショナルスクールの共同オーナーのため国際バカロレアの教員向けPYPの研修を修了しています。