本記事は、【独占インタビュー1】千代田インターナショナルスクール東京は、どのような学校になるのか?の掲載2回目です。
▼前回記事は、こちらを参照ください。
【独占インタビュー1】千代田インターナショナルスクール東京は、どのような学校になるのか?
http://istimes.net/articles/912東京都千代田区に2018年4月に開校予定のChiyoda International School Tokyo(千代田インターナショナルスクール東京)。大迫弘和氏のインタビュー1回目です。
CHISTの「Understanding by Technology」とは?
村田:CHISTには、テクノロジーがどのように入ってくるのでしょうか?
大迫:私が重視しているのは「深い学び」、それをIB的には「理解(understanding)」と呼びますが、その「深い学び」のためにテクノロジーを活用することです
プレゼンテーションというアクティビティーによって、「学力の定着」にも差が出きます。
大迫:既に「コンピューターを導入」している学校は当たり前です。
しかしそれを各教科の学習の「理解」につなげているケースはあまりみられません。
ICT機器を見事に使いこなせることに目が行ってしまっているのです。
CHISTの教育はそのようなITの活用ではなく、あくまで「深い学び」、「理解」を生み出すためにICTを使います。
それをCHISTでは、UbT(Understanding by Technology)と呼ぶことにしました。
テクノロジーにより「深い理解」を形成していくのがねらいです。
大迫:そしてその「理解」をクラスメートや保護者、先生たちなど誰でも見ることができる仕組みを作っていきます。
それらは、もちろんデータとして保存され、学びの全体、理解度などが常に見える形になっていきます。
村田:私が小学生だった頃、パソコンもタブレットありませんでした。いわゆるそろばん世代です。現在、娘が6歳で、タブレットで外国語のコメディーなど見ています。何も教えていないのですが、ICTを使いこなす力が備わっていると実感します。
大迫:大人たちはデジタル世代の子どもたちのICT機器を使いこなす力に驚くことがよくありますが、驚いてばかりいないで、彼らを守って上げる必要もあるのです。
ICTを使いこなし学力を形成していくのがUbTですが、それと同時にCHISTにはUbC(Understanding by communication)と名付けてられている教育があります。
村田:UbCというのは、どのようなことでしょうか?
大迫:UbCとは、人や書籍や自然などからコンピューターを通さずに学ぶことです。
そのような教育をUbTと並行して行うことが絶対に必要だと考えています。
アメリカの最先端のICT教育がUbC(Understanding by communication)として導入される。
大迫:少し前、アメリカのICT先端校を見学してきました。
コンピューターなしでは成立しない授業でした。
それは確かにの授業の形態にはなっているのですが、同時に「子どもたちは大丈夫だろうか」と心配になったのも事実です。
人間関係というものが存在していない教室空間に思えたのです。
村田:パソコンやタブレットを使っている姿に、保護者の方はすごい!と感じると思うのですが。
大迫:そうですね。保護者の方々には、見た目のすごさ、に目を奪われないで、ごまかされないでいただけたらと思います。
実際にCHISTでもICT機器を駆使し、「すごい」「こんな授業を見たことがない」という授業になるでしょうが、大事なのは、もっと奥に「教育」とは何か?ということがしっかりと横たわっている教育があるかどうかということです。
CHISTではそれができると考えているのです。
国際教育のトップランナーとして
村田:大迫先生は、これまでIBもそうですが、トップランナーとして向かい風のなか歩まれてきました。今回のCHISTもトップランナーとして向い風があるのでは、と思います。
大迫:向かい風だけでなく追い風もありますよ(笑)。でもいずれにせよいろんな批判を怖がっては何もできない。
もちろん、自分のやることに絶対的な自信はありますが(笑)。
村田:先生の経歴、実績からするともちろんです(笑)。
大迫:学校を作ること。それを運営することとは、話は違いますが、これまで基本的によいものを作ってきました。ですから。
やはり自信はあります。
村田:これまで先生が魂を吹き込んできた学校がたくさんあります。今回の学校設立で、どこを目指しているのでしょうか?
大迫:IBの原点に立ち戻るような学校にしたいなと思います。
例えばIBのDPが世界名門大学へのパスポートとして点数競争になっている面があります。
しかし、IBの原点から見るとそれはおかしいのです。
CHISTの子どもたちも、世界のそのような評価の高い大学に送り出してあげたいし、そのこと自体を否定するわけではないが、IBを学ぶ本当の意味はもっと別のところにあります。
大迫:IBが本来持っている全人教育の意味を明確にしていくこと。
それは、人間として豊かに育っていく、ということです。
Understandingを現代的な手法でしっかり形成し、人間としての基礎を作り、より良い世界の構築に貢献できる人を育てることが出来たらと思います。
*編集部注:国際バカロレア機構はIBの名称使用について厳密な規定を持っています。本記事はあくまで大迫先生のご構想としてお読みください。
■■連載3回目は、こちらから
【独占インタビュー3】千代田インターナショナルスクール東京の学び!
http://istimes.net/articles/942東京都千代田区に2018年4月に開校予定のChiyoda International School Tokyo(千代田インターナショナルスクール東京)。注目のHead of school(学園長相当)に国際バカロレアを日本に普及させてきたトップランナーの大迫弘和氏が就任予定です。どのような生徒と先生が集うのでしょうか?
お問い合わせ
千代田インターナショナルスクール東京 設置準備事務室
Email:[email protected]
Chiyoda International School Tokyo│千代田インターナショナルスクール東京
https://www.chist.jp/Chiyoda International School Tokyo (CHIST) is going to start as a new international education base in Chiyoda-ku, Tokyo; the political and financial center of Japan.
■こちらも参考にしたいですね。
【速報】千代田インターナショナルスクール東京のホームページが公開!
http://istimes.net/articles/904東京都千代田区に2018年4月に開校予定の千代田インターナショナルスクール東京。注目の学園長相当のHead of schoolに国際バカロレアを日本の教育に普及させてきたトップランナーの大迫弘和氏が就任。ついにホームページのHPが公開されました。果たして、どのようなスクールでしょうか?
千代田インターナショナルスクール東京(通称CHIST) 一足早く建築現場を見せていただきました。
http://istimes.net/articles/872東京都千代田区麹町四番町に建築中の千代田インターナショナルスクール東京。一足早く工事中の同校を見学させてもらいました。千代田インターナショナルスクール東京は、国際バカロレアの候補校となっている千代田女学園に隣接し、2018年4月開校予定(設置認可申請中)です。2/28 一部修正・加筆
なぜ女子校激戦区の千代田区に国際バカロレア認定校がなかったのか?
http://istimes.net/articles/781女子校の激戦区千代田区。東京都23区の中核区で、千代田区の皇居周辺には国会議事堂、最高裁判所といった国の中枢機関が集まっています。その千代田区にインターナショナルスクールや国際バカロレア認定校など国際教育インフラがありませんでした。理由について一部加筆しました(9月3日)。
インターナショナルスクールタイムズの編集長として、執筆しながら国際教育評論家として、NHK、日本経済新聞やフジテレビ ホンマでっかTV、東洋経済、プレジデント、日本テレビ、TOKYO FMなど各メディアにコメント及びインタビューが掲載されています。
プリスクールの元経営者であり、都内の幼小中の教育課程のあるインターナショナルスクールの共同オーナーの一人です。
国際バカロレア候補校のインターナショナルスクールの共同オーナーのため国際バカロレアの教員向けPYPの研修を修了しています。